オリジナルストーリー

恋愛ミステリー

最後の鍵、ふたりの夜

ホテルのレストランに着いた紗季。奥にはラウンジが見える。

ふたりの記念日。紗季は約束より十分早く、ホテルのレストランに着いた。

離れた席で、怜が女性に封筒を差し出している。紗季は足を止める。

ラウンジに、怜がいる。向かいには知らない女性。怜は小さな封筒を差し出し、何かを言った。

女性が笑う。その声は、ここまでは届かない。

今日、早く来てよかったのだろうか。紗季は、バッグの持ち手を握り直した。

紗季(心の声)

「……先に、誰かと会っていたんだ。」